
長尺シートって?──共用廊下やバルコニーで大活躍する“万能フロア材”の正体!
長尺シートとは何もの? マンションの共用廊下やバルコニーで、ゴムっぽいクッション性があって、柄が入った長いシート状の床材を見たことがない? あれが「長尺シート」だ。正式には“長尺塩ビシート”と呼ばれることも多く、塩化ビニル系の分厚いロールシートを接着剤で貼り付けて仕上げる。タイルや塗床と違い、切れ目が少なく端から端まで一気に敷けるのが特徴だね。 どんなメリットがあるの? 防滑&クッション性 表面に微細なエンボスや骨材が入っていて濡れても滑りにくい。さらに下地の衝撃を吸収するから、足音が柔らかくなる。 防水性アップ 下地とシートの間に専用接着剤を挟み、ジョイントを溶着テープで塞ぐので水が浸みにくい。雨ざらしの外廊下に最適! デザインが豊富 石目・木目・モルタル調など柄バリエーションが多く、既存の外壁や手すりとも合わせやすい。 短工期で施工OK コンクリートを打ち直すより速く、1日ごとにエリアを区切れば通行止め時間も短縮できる。 施工の流れをざっくりチェック 下地調整 ・ひび割れや段差をモルタル補修して平滑に。 プライマー塗布 ・コンクリ面に専用プライマーを塗り、接着力を底上げ。 シート圧着 ・裏面に接着剤を塗って空気を抜きながらローラーで密着。 ジョイント溶着 ・継ぎ目に溶着棒や専用テープを当てて隙間をシール。 入隅・端部のシール ・立ち上がりや端っこをシーリング材で納めて防水を完了。 雨が多い季節や気温が5 ℃以下の時期は接着剤が硬化しづらいので、春〜秋の施工がベターだ。 デメリットはないの? 重い物を引きずると傷が入りやすい 台車や金属脚の家具をガッと動かすと表面がえぐれることがある。 直射日光で色あせする場合も 南向きバルコニーは10年ほどで表面UV層が白っぽく退色しがち。 部分貼り替えの色合わせが難しい 同じ品番でもロット差で色が微妙にズレることがある。 とはいえ、定期的にトップコートを塗れば退色や汚れをかなり抑えられる。 メンテナンスのポイント ・砂利や土を放置するとエンボスに入り込んで黒ずむので、週1回は掃き掃除+水洗いがおすすめ。 ・経年で継ぎ目シールが縮むと水が入りやすくなる。5〜7年ごとに溶着ラインを点検しよう。 ・色あせや粉ふきが目立ったら、クリヤー系トップコートを再塗布するとツヤと防汚性が復活する。 まとめ 長尺シートは、防滑・防水・デザイン性を一枚でこなす万能フロア材! タイルより軽量で工期も短く、足音をやわらげるおまけ付き。 「共用廊下のひび割れが気になる」「バルコニーが滑って危ない」と感じたら、長尺シートを選択肢に入れてみよう。上手にメンテすれば15年クラスで活躍してくれる頼れる相棒になるよ!スタッフブログ